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Félix Vallotton

 

 

ヴァロットン展についに行けた。三菱一号館美術館

 

作品タイトルにきちんとフランス語タイトルも載せてあるのが、美術館の余裕を感じた。図版にも、掲載された翻訳テクストのフランス語の原文も収められていた。国立の美術館をはじめ、どうもちかごろ、たとえゴッホのような画家の展示でさえ、フランス語は消し去られているみたいで、残念なおもいをすることが多いけれど、ヴァロットン展はちがっていた。

 

ついに行けたといったのは、2014年に企画展があったとき、とても興味を引かれて行きたかったのだけれど、お金も時間も体力も、そしてだいじな気力もなくなって、あっというまに見送ってしまったことがあったから。足を痛めたのもそのころだったかな。あのころは、ずっとこころがおろおろとしつづけていた。ふりかえると、あのころの私はなさけなく、よわい。そのときは、「ヴァロットン展——冷たい炎の画家」という企画展だった。

 

今回のは、「ヴァロットン——黒と白」展という企画展だった。とてもおもしろかった。

 

『LE SUICIDE』という作品が印象的だった。構図がおもしろくて。

 

帰国してすぐ、お茶の水橋を歩いていたらちょうど人身事故でたくさんのひとが橋から見える御茶ノ水駅のホームをのぞきみていた。ヴァロットンのその版画は、あのときと構図がおんなじにみえた。まだ東京の暮らしに体がなじんでいないころだった。

 

ちかごろまた、人身事故がとても多い。

 

 

さいきんつづけて今の作家たちの小説をいくつか読んでいる。みじかいものばかりだけれど。たまに、ごくごく読みたくなる。さっき木村紅美さんの小説を読んだ。おもしろかった。はじめて読んだ小説家さん。二冊買ってあったのを一冊だけ読んだ。

 

 

 

パコさんの実家から届いた贈りもののなかのひとつに福砂屋のカステラ。きいろく輝いて、おいしい。

 

 

メモだとおもえば更新できた。