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シュヴァンクマイエルの「怪談」

恵比寿のシス(フランス語の6は six でシスと発音)というギャラリーへ、ヤン・シュヴァンクマイエル展へ。シュヴァンクマイエルさんは88歳で今なお健在とのことだ。今回の展示の企画にあわせてシュヴァンクマイエルさんの自宅へ招かれたというギャラリーの C さんが、そこの広いお庭を散歩するお元気そうなシュヴァンクマイエルさんを撮影した動画も展示されていた。一緒に創作活動を行ってきた妻のエヴァさんの絵も展示されていた。エヴァさんには、先だたれているとのことで、検索してみると2005年にお亡くなりになったことがわかった。シュヴァンクマイエルさんの映画は、パリでずいぶんあれこれと見て、帰国してから公開されたものも見たけれど、今から何か見ようとするとちょっと腰があがるのに時間がかかる。変態ぶりはたいそうなものだと思うけれど、『ルナシー』のメイキングを見て、現場のたのしそうな雰囲気にものすごく感激した。シュヴァンクマイエルさんのご自宅なのか「驚異の館」に、夫妻の作品はもちろん、さまざまな収集品が展示されていて、それをシュヴァンクマイエルさんは新作映画『クンストカメラ Kunstkamea』に収めている。ギャラリーでは映像が流して(日本初公開)があって、その導入部だけをみることができた。このギャラリーへは数年に一回、出かけるときは、いつもすばらしい展示をするCさんに会いにいくのも目的になっている。とても混みあっていたのと、自分の時間の都合から、シュヴァンクマイエルさんについてゆっくり話をしたがるわけにはいかなかったけれど、共通する友人の大切な話を伝えてくれた。Cさん、いつもありがとう、とおもうのだった。

 

 

シュヴァンクマイエルに限らず、アニメーションにもいろいろあるわけだけれど、そこまで踏み込むにはほかに見る映画が多すぎる。近いうちに(って今日からだった)『オオカミの家』(2018)というチリの二人組の監督(クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャ)のシュヴァンクマイエル映画と同じトップモーション・アニメーション映画が公開されるようで、映画館で予告編を何度もみてしまい動揺している。前代未聞かもしれない、しかしおぞましい予感しかしないホラーらしいのだ。……どうしよう、ともじもじしている。もじもじしているうちに見送るのかな。