マギー・マランの『メイビー』を十数年ぶりにみた。すばらしかった。ベケットの世界から着想を得た81年の作品で、ベケットの生前の作品。埼玉会館。マランはこの作品を制作するにあたって、ベケットに会ったらしい。パンフレットに収められた岡見さえさんによるインタヴューのなかでマランが語っていた。
それにしても、さいきん、しらないうちに、知っている人が、ぱっとみてわからなくなってしまうことが、以前にもまして、ふえてしまった。ひきこもりすぎたせいもあるのだろう。
笠間さんのイベントの配信動画を二度に分けてみた。シリーズの三回目で、一回目とおなじメンバーで、子どもの絵本の翻訳にかんする話を、さまざまにしてくれる。全員のはなしがとてもおもしろく、聞いていてたのしかった。また、あこがれも。私は子どものころ、絵本を与えられなかったわけではないのだけれど、ある種の絵本には縁がなくて、その存在に、あこがれたほうだった。だから、ますます、今日の話にあこがれも抱いた。
子どもの本の話はそれでもはじめると尽きない。
松岡享子さんの『子どもと本』は、今では、自分にとってとても大切な本になった。
一冊、どうしても特定できない、子どものころに繰りかえしみていた絵本がある。
どこかにないのかな。
昨日だったかヴァルダの『アニエスの浜辺』をみた。この映画にもサロートがすこしだが登場する。これは2008年の映画だから、私はパリにいた。ということは、砂を敷いたダゲール通りの場面があるけれど、それをみるチャンスがあったということだろうか。親しい友人がすぐ近くに住んでいて、しょっちゅう行っていた。ヴァルダがいることももちろん知っていたけれど、当時は、そこまで興味をもつことができなかったな。
……ヴァルダについてあれこれおもう。
いろんなことがおもうようにできないけど、おもうようにできるなんておもっているからそんなことおもうのかな。そう考えるとおもうようにできないのはあたりまえだった。
メモとおもえば更新できた。