あしたは大晦日。
初期の作品ほど文字数が多いということは20世紀以降の作家にはよくあることだ。さいきん、初期の文字数の多い、したがってそのぶんややこしい、作品を丁寧に訳していくことが、その多くがたとえ傑作ではないかもしれないとしても、後期の作品を訳すためにも重要に思えてならず、その是非はともかくとして、気がすむまで、それを地道に遂行することにした。
今日もそれほどぱっとしないけれど、仕事は少しでもやったらやらないよりはよい、という考えにシフトさせた(今、そうすることにした)。
映画はピエール・エテックス。1961年の短編『幸福な結婚記念日』と『破局』、1962年の『恋する男』、1968年の『大恋愛』。『破局』がどこか、まだ十代のシャンタル・アケルマンが撮った1964年の短編『Saute ma ville』を思い起こさせた。いや、じっさい、とてもよく似ているのだった。
映画をみるのはいいのだけれど、目がかわくのがはやくてこまりもの。
今日は映画の上映中に目薬をうっかり床に落としてしまって、落ちた目薬がコトリと音を立ててた。うっかり立ててしまう音は、エテックスの映画に似つかわしかった。
イメージフォーラムおさめ。
映画おさめはまだ。